朝、砂浜に立つ。やっぱり誰もいない。朝早くにこんな波じゃ誰もおらんわな?と、思っていたら、何やら黒いアタマがぷかぷかしている。ん?またアザラシの登場だろうか?恐る恐るパドルして近づいてみたら、なんと、人間!ボードも見当たらないしサーファーじゃないみたい。海外から難破船の漂流者かも知れぬから、「are you ok?」と流暢な英語で話しかけてみた。そしたら、右手上げて「すいません、すいません」と。どうやら日本語わかるみたい。「何やってんだよ!とっとと上がれ!砂浜上がれ!」ちと強い口調でで言ってやったらしばらくして砂浜にたどり着いた。まだ海水浴には早いし、何なんだ?普段着でシューズまで履いている。ん?もしや入水自殺志願者か?おれもサーフィン調子悪くてそれどころじゃないし、とりあえず砂浜に上げたし大丈夫だべ?そんなんでしばらくやってからショップに戻り家族に一部始終報告すると、、、
「その方、ここに来て震えながら、すいません。助けてください。警察呼んでください。とんでも無い事してしまいました」と。とりあえず着替えのシャツ着せて温かいお茶飲ませて、警察呼んでパトカー来て、救急車も来て大変だったとのこと。田舎町でこういう騒ぎになると、またなにやらやらかしたのか?って、結構面倒臭いことになるんです。噂好きな人多いからねー。「赤いボードのおじさんに声掛けてもらい、急に我に返ったら砂浜でした」と。大変なことしてしまった。というので、殺人でもしでかした人なのかな?と思ったみたいだけど、どうやら仕事その他で思い詰めていて、始発電車に乗って和田浦駅に降り立ち、こんな騒ぎになったらしい。カイトが少し話したらサーフィンやっていたらしく、ここにも数回来たことあるみたい。「サーフィンやってれば最高じゃないすか?そんな思い詰めないでサーフィンやりましょうよ!いろいろあるけど、ね?なんとかなりますよ!」って。ちと大人になった息子が誇らしかった。おれはまた人命救助の表彰状もらい損ねた。けど、アザラシと見間違えたあの人もこれから頑張って生きてくれたらいいなと思います。もし御礼に来るならビール1ケースがいいぞ!それから、またサーフィンやりなよ!
ふー、朝から春の珍事や!
「赤いボードのおじさんに声かけてもらいました」って、おれのボードはバーガンディだぜ🤙‼️
⬆️ 秋田県出身のフォークの鬼才、友川かずき。その名前から連想される、同じく秋田出身のサガワトモカズは、ただいま伊豆、宇佐美に半年ほど出張中。元気でやってるか?
追伸
朝の件、頑張って生きていきます!とのことでした。