nias story again……..

Nias 2016

どのくらい旅をしただろう?
波乗り始めて40年、年一回の計算で40回だから、おそらく50回前後だろうか?
記憶は曖昧になっている。
けれど、いくつか鮮明な記憶もある。
今回、スタート直前に忘れられないことが起きた。
チェックインカウンターの前、一人が「パスポート忘れました」・・・
過去を思い返してもこんな事件、遭遇したことが無い。
思い出として素晴らしすぎる。
当人は顔面蒼白だったけれど・・・
やはり旅は頼れる会社に頼むのが一番。
OM TOUR丹野社長の機転で、当人はその夜、成田発、シンガポール経由に路線変更、
一人旅は心細かっただろうが、事なきを得た。
途中、米国からのおじいちゃんサーファーと出会い、仲良くNIAS入りした。
二人は滞在中もずっと仲良さそうにしていた。
ハプニングも旅の醍醐味だ。
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G-LAND CAMPのTシャツでNIASのLINE UPを眺める世界の青木。
パスポート事件共々、流石の一言だぜ・・・・

羽田からジャカルタ、メダンで一泊、翌朝にグヌンシトリ空港に到着、そこから車で3時間、ようやくsorake beachへ到着となる。
初めて行ったのが1993年、メダンからグヌンシトリまでの空路は、あの悪名高きSMACエアーラインだった。セスナのような小さな双発機で、左右均等になるように全員が体重計に乗せられた。あの小さな機体を思えば、ずいぶんと立派な飛行機で安心した。けれどサーフボードは積みきれずに半分は次の便で翌日に届けられた。「大丈夫!ボード全部OKですよ!」そういう約束は簡単に反故にされるのがインドネシア。そこを見越して全員のボードをバラバラにしてボードケースに積み込んでおいたのは長年の経験からの知恵だった。
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NIASに行くのなら少人数が良い。2~3人で20日間、そんな感じがベストだろう。今回はちょいと人数が多すぎた。しかし、全員でピークにへばりつくことも無く、ローテーションを考慮、一応、旅先のマナーは守ったつもり。それでもそこに暮らす日本人に「OMハウスには怖いくらいの数の日本人がいた」とブログアップされてしまった。仕方ないな・・・・
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ちょっと大所帯だったかも・・・
でもピークの雰囲気乱すことなく上手くやってました。

OMハウスを仕切っていたフレジーは2年前に他界、現在はその妻のイナと息子が後を継いでいる。墓参りに行こうと考えたが果たせなかった。ぜひ、次回。1993年以来の友人の逝去は悲しいことだった。フレジーの実兄、スナリーはNIASきってのTUBE RIDERとして鳴らしたが、今はあまり海にも入らずに飲んだくれた暮らしぶりのようだった。大きなペットボトルにアルコールを注ぎ、つねに傍らにそれが置かれ、チビチビ飲んでいた。「健康に気をつけろよ!」と進言したが「医者がアルコールはOKだ、と言っている」と意に介さない様子だった。他人のことは言えない。俺達も6日間で170本、ビンタン大瓶をたいらげた。

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NIASの先駆者SURFER スナリー。
体に気を付けてね、see you again brah!

1993年にはランタンの灯を頼っての生活だったNIASも電気が通り、不便は感じられない。インターネット環境も整っていて、実社会との連絡も密に取れる。便利な世の中になった。けれど、こういう場所では、あえて電源はOFFにすべきだと自分は思う。日常から逃避して私はここに来ている。雑多なことは忘れたい。けれど、そこは各人考えの違うところだろうから、これ以上の言及は避けよう。シャワーも完備、けれど水のみで、それは茶濁している。たまにやってくるスコールでシャンプーしたほうが気持ちよい。以前の井戸水を汲み上げて洗っていたことを考えれば生活は近代化したといえる。

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OM HOUSE
丹野社長とは学生時代からの長い付き合い。
秘境っぽい場所を旅するにつけ信頼の旅行会社が重要だと気づきます。
ちょい宣伝だけど・・・

 

OMハウス、故フレジーの奥方、料理長イナの腕も上がり、食事に関しては言うことナシゴレンだった。朝、昼、晩とその腕を振るってくれた。もちろん、この場所にはレストランなど皆無、宿屋の女将の料理を食う以外、腹を満たす方法はない。OMハウスはB&B方式で、宿泊、朝食はツアー料金に含まれる。昼、夜の食事代は別途。MENUは約10種類ほど用意されている。お好みのものをオーダーできる。私達は常に同じMENUをオーダーした。まぁ、こういう気遣いも大事だと思ったから。わがまま一辺倒な人にこの地に向かうことはお勧めしない。全てに満たされた生活はここにはないからだ。ある晩、特別な料金を払って豚の丸焼きを食した。高価な割りに美味しいものではなかった。子豚一匹20000円、マンガにしてやられた感じ。マンガは良い奴ではあるけれど、事ある度に中間マージンを抜きたがる、まぁ、どこにでもいる小悪党だ。でも憎めない奴。

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nias mama Thanks a lot!!!

あぁ、肝心の波、波のことを書かなきゃ・・・・・NIASは世界のライト波で五指に入る波。南アフリカJ-BAY、 マウイ島のHONOLUA-BAY、オアフ島のSUNSET BEACH,OZのBELLS BEACH、そしてNIAS。思いつくところをあげるとそんな感じだろうか?トラッセルズもキラも含まれるかもしれない。BALIのサヌール ライトも捨てがたい。とりあえず世界屈指のライトブレイクであること、それは誰も異論あるまい。最終日、3回目のNIASで威風堂々とした正横綱の姿を初め
て見た。6ft. たまのSETで8ft。正直な感想として「来る場所を間違えました」そう思った。今更後悔しても仕方ないけど、率直な感想はそこだった。ラインナップには世界の猛者たちが30名。私の付け入る余地など皆無、正座して波を眺める以外、方法は無かった。負けず嫌い精神を前面に言えば「良いものを見せてもらいました!」となる。「来る場所は間違ってはいない。時期を間違えただけ。」そういう苦しい弁明もできるかもしれない。とあれ、世界屈指のライトの波は強烈だった・・・・それが正直な感想。情けない。けれど、その情けなさを知るのも旅の良さとしておきます。
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ふぅ、偉そうなこと書いてもこの程度のもんですわ・・・・
次回じゃ、次回!って来年は60歳だけど・・・あはは。

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最終日の波・・・・
これから一気にsize up!
本領発揮のniasだった・・・・・

飛行機はでかくなり、道路は舗装され、そこまでの行程はずいぶんと楽になった。けれど、まだまだ遠い場所に違いない。年をとるごとその行程にヘトヘト感は増す。またいつかこの地を訪れることが出来るのか?確かな答えは見つからない。でも、「いつの日にか、また・・・」そういう思いは心の奥底に置いておきたい。「波乗りやってて良かったな。」心底そう思える波、場所は案外少ないからだ。みんなも良い旅を続けてください。波乗り人生、そのものが旅のようでもあるけれど、その中でも光り輝くエグゼクティブな旅を探してください。それはきっと、ビジネスクラスで寛ぎ、高級なホテルにステイすることとは真逆の場所に存在することだと思うのです・・・・・・
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補足
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シンガポール経由に路線変更、単身NIASにやってきた世界の青木。
普段は至って温厚なのだけれど、
何か心に秘めるものがあったみたい・・・・

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世界の青木が一人旅の途中で出会ったというお爺ちゃんサーファー。
旅はいいね・・・・

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morning light of nias.
朝日に光るniasの波・・・・・
これからも旅を続けなさい。
そこで経験したこと、得たこと、
全てが大切なkey of lifeとなるはずだから・・・・
その若さが羨ましいぜ、kaito。

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心に刻まれる思いは人ぞれぞれ違いがあります。KO。

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マイペースで黙々とniasに思いを刻みこんだsakuma-kun。

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1993年に連れてきたときは小僧だったけど、
今じゃ立派な大社長に変身したJAN。
社長室用におれが撮ってやった1枚、いいべ?

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新潟から参加したスーさん・・・
写真撮ってもらえるように蛍光オレンジのトランクスにしたんだって・・・・

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insideにこだわり時々ピークに姿を見せたandy。
G-LANDでもtiger trackがお気に入りだった・・・・・

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このblogも含め、
身の回りのコンピュータ系はすべてこの男に任せてある。
いつもありがとう!dai-chan。

niasは食って、乗って、寝る、それだけ・・・・・
だから朝、夕のマズメタイムにはルアー投げてました。
目の前でボトムでためるウメチャン!
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nias local boys。
この地にもサーフィンが着々と根付いている。
サーフィンがオリンピック種目に認定されそうな日本、
その鼻息、勢いとはえらい違い。
世界に目を向ければ
高性能なwave poolの開発も進んでいる。
近い将来、
パドリングできない世界チャンピオンも登場するかもしれない・・・・・
ここにあったのは、
確かな波乗りの原風景だった。
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It continues journey…….
Nias baga baga!!!

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