JPSA最終戦 鴨川

先日のinamura classicの興奮が冷めぬまま、
今日は鴨川開催のJPSA最終戦へ・・・
JPSAスタッフ、先輩、友人が多く、ほぼ挨拶を交わし時間が過ぎる・・・・
波は十分!
20号からのバックスウェルで軽くオーバーヘッド。
マルキ、
北東の風も交わし見ごたえ十分なゲーム。
サーフィンコンテストはある意味わかりやすい。
良い波で良いサーファー達が試合をすると面白い。
逆にオンショアの小波だったりすると興ざめする。
実に簡単なこと。
でも主催者にとってはこれが一番の難所、
波を当てるということ。
先に開催されたinamuraも24年待った。
「24年待ってあれですか?」
という冷ややかな意見も多々あるようだが、
「ここいらでなんとかやっておかないと・・・・」
という主催者の気持ち、良くわかる。
そういうのを「やっつけ仕事」で片付けては申し訳ない、そう思う。
過去には千葉プロ含め、多くのコンテストの主催者側にいたから、
コンテスト開催の難解さはよく理解しているつもり。

あ、今日のこと書かないと・・・
Marは凄い。
虎視眈々と狙っているのが良くわかる。
勝率10割の完全優勝!
いかに実力があっても波次第、それがサーフィンコンテスト。
ましてや同じプロサーファー、
実力に雲泥の差があるとも言い切れない。
相手に良い波を捕まれて、自分が乗れなきゃ負ける。
同じ採点競技でも
フィギュアスケート、シンクロナイズドスイミング、体操等との大きな違いがここにある。
同じ土俵で演技を許されないのがサーフィン。
波運、波とのサイクル、そんなところで勝敗は大きく変わる。
実力者が簡単に負けやすいのがサーフィン競技、
見ていてもハラハラドキドキする。
そこがまた面白いところでもあるのだけれど・・・・
Marはあえてinamuraをスキップ、
ここ最終戦に照準を合わせたという。
そういう集中力も他の選手と違うところなのかも・・・・・・
勝率10割の完全優勝!
もし明日こういう結末が待っているとすると、
前代未聞のこと、
サーフィンコンテストの本質を考えれば考えるほど、
正直なところ、その快挙はうそ臭く感じる。
簡単な話が
「誰がどの波を乗れるかも判らない中でヒートを全部勝っちゃうなんて有り得ないでしょ?
普通、一回くらい負けるでしょ?」
そうなる。
でも、そこに挑むmarって凄い。
今日見た印象として、やっちゃいそうな気がする。
でも、
こちらとしても同じ土俵で戦うプロを抱える身、
「簡単にそんなことさせたらまずい!」それは真剣に思うところ。
Marが好き、嫌い、そんな問題じゃない。
Marは子供のころから知ってるし、お父さんも大先輩。
完全優勝、その快挙、見たくないといえば嘘だけど、
まずはそこを食いとめることが先。
勝負の世界は結果がすべて、
結果が出てからああだ、こうだ、言っても遅い。
会場の雰囲気が完全優勝に流れているなら
僅差の勝負じゃ勝ちきれない。
圧倒的に叩きのめしKOするっきゃない。
採点競技というのは往々にしてそういうものだから。
ランク下の選手がチャンピオンに勝つにはKO、もしくは圧倒的大差の判定勝ち、
これっきゃない。
プロボクサーだってそんなことは百も承知でリングに上がっている。
どうなんだろう、明日の結末・・・・
あ、わが陣営のJUNの事書かなきゃ・・・・・
実に安定したヒート運びで明日につなげました。
良い波を掴みリズムに乗ってヒートアップ。
最初の波、
セットの中でも切れた極上の波、
大きなリップアプローチ2発、インサイドまで繋ぎリエントリー。
エクセレントの8点台が出ても良かったのに、
流石、JPSAジャッジ、
無難にまとめたアプローチには7点台まででした。
実は、JUNにとってもこのヒート、大事でした。
もしも負けてしまうと来年のシード権も危ない瀬戸際。
このヒートアップでおそらく来期のTOP16は確保、
明日はガンガンに行くと思います。
時間のある方はJUNの応援よろしく!っす。
それから、完全優勝の快挙!も見られるかもしれません。
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なんか最近、スポーツ新聞の記者のようだな・・・・・・・

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INAMURA CLASSIC

昨日開催され、無事終了しました。
24年振りの伝説のコンテスト・・・・・・・・
25日、正午、実行委員会から「contest Go!」の知らせが届く。
千葉は前日よりも波も落ちてJUNとwave huntingの最中、
「どこもいまいちだなぁ」といった按配、
「え?ほんとにできるんですか?」
の不安を抱えつつ、フェリーにて「いざ鎌倉!」へ。
到着すると開催場所のリーフには10分に2~3本、
力ない3~4ftの波がやってくるのみ・・・
「できるのかいな?」
という不安は益々募る。
関野聡君と、RASHの蓮沼会長と大木新次、JUNで夕食、
「明日は無理だよ。できない。」
BEERが進むうち、
「300倍返しでできないって断言するよ!
ここで召集をかけちゃうのは誤った判断だったね」
サトシは昔と変わらず、今も思ったことはズバッと口にする。
みんな、
「明日はナシ!」ってことで雰囲気が出来上がり一気にBEERが進んで長い夕食会に・・・・
逗子マリーナに宿を取ってもらい4~5時間就寝。
明けて午前5時、
マリーナから由比ガ浜越しに稲村突端を見るとザワザワしている。
スープが昨日より遥かにでかい!
そこへ電話、
「やるから早く現場集合してください!」
現場到着すると
波、波、波、あとは人の波・・・・・・・
早朝からすんごい人の数、
駐車場、どこも満杯でビーナスまで引き返しそこから徒歩で現場へ・・・・・
波は3~4ft、というところ。
20数年ぶりの開催にしては
「もうちょい大きなサイズだったら良かったかな?」
というのが正直なところだけれど、
でも十分!
そのロケーションと合わせ、出場サーファーの面子、観客の数、
どこをとっても
過去において、サーフィンの魅力を多くの人に知らしめる日としてこれ以上の日は存在しなかったと思う。
湘南の底力は恐ろしい。
これだけの人を集客する。
3~4000人の観客だったそうだ。
同時に
「終身雇用の時代は終わったんだよ。
ちょっと休ませて、って言えばすぐに休める。
この人たちはある意味、今の衰弱した日本経済の象徴だな・・・・・・・・・」
となりでジヤッジにあたったカカイ先生の一言が印象的だった。
日本経済はともかく、
今日はこの日を楽しまなきゃいけない。
そしてジャッジの重責をしっかりこなさなきゃいけない。
コンテストスタートのホーンが鳴ると
多くの観客から大歓声が上がる。
こんなスタートシーンは初めて見た。
おそるべしinamura woodstock!

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選手も良い顔ぶれが集合してくれた。
JPSAのトップランカーにローカル枠から個性的なサーファー達が出場した。
これだけ波のフェイスがあると
やはりトップランカーの力はローカル枠からのサーファーに比べると一枚上手。
ターンの箇所、当てに行くポジションに大きな差が見えてしまったのは残念だった。
でもこのコンテストは勝敗よりも出場することに意義があるような気もするし、
あまり気にすることはないかもしれない。
「300%やらない」と前夜豪語したサトシも出場、
ラウンド1を勝ち上がり力のあるところを見せ付けてくれた。
観客から一番の喝采を浴びていたのはこの人だった。
今も鎌倉のスーパースターだったんだなぁ。

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JUNのQ.FINALは圧巻だった。
グラブレールで長いバレルをメイク、
その後に、もっと大きなバレルから垂直に当て込んでぶっちぎって魅せた。
両ライドともに楽々エクセレントをメイクした。
勝敗は関係ない、と書いたが、
プロサーファーにとって勝敗は大いに関係ある。
歴史に名を刻み、
優勝者にのみ50万円のプライズマネー。
勝たなきゃ意味がない。2番もビリもある意味同じ。
JUNはファイナルに進み、
「もしや?」の期待を抱かせたが、
賞金に目がくらんだのか?
絵に描いたようなインターフェアをやらかしthe end!
しまらない結末だった。
「でも出れて良かったです。
砂浜から道路沿い、みんなにスタンディングオベーションされて、
あんな経験なかったです。
波も良かったし最高でした。
でも50万円、貰いたかったっす・・・・・・・」
このコンテストには大掛かりなスポンサーボードもなく、
ほとんど装飾はなかった。
良い波と良いロケーションと良いサーファー。
そこにこれだけの観衆が集まると凄いことになる。
観客の中には長年サーフィンを極めた人もいれば、
ちょいとかじっている人、あるいはまったくやったこともない人、
いろんな人がいたと思う。
それぞれがあそこでライブ体験して何を感じ取ったか?
大事なのはその一点じゃなかったかと思う。
これからコンテストを運営する組織、そこに関わる人たちにとっても
大きなヒントを貰ったんじゃないか?
何せ20数年ぶりの伝説・・・が先走りして
デジタル先行の世の中、
これだけの集客にいたったのは間違いない。
民放の4チャンネルでもTBSでもニュース番組内で放映された。
これまで長年、テレビ報道なんて皆無だった日本のサーフィンが、
相当に良いイメージをもって多くの人の目に触れた意義は大きい。
そこにスタッフとして関われたことを光栄に思います。
稲村の人たちとは長年、良い関係を続けさせてもらっていて、
それもこれもサーフィンがその基本にあって、
そういう関係がいろいろ組み合わさってこういう晴れやかな舞台ができるわけで、
自分としてはその晴れやかな表舞台より、
そこに関わる多くの人たち、
実行委員とか、出場選手とか、
観客の中の多くの友人とか、
多くの友人たちと会えたことも幸せだと思える日でした。
とりあえず良い日にそこにいることが大事です。
you should’ve been here yesterday~!

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セミを勝ち上がりファイナル前、笑顔のJUN。
ファイナルの悪夢、ここでは予想だにしなかった。
一泊二日でお手伝いに駆けつけた自分、
交通費もバイト代も出ないことは少しだけ予想していた・・・・・
「JUN 世の中、何でもかんでも金だけじゃねぇぞ!もっと大事なことがあるんだぞ!」
そう自分にも言い聞かせながら帰路に着きました。
あ、ちょっと長くなりすぎました・・・・

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up north

昨日のブログで
「各自、自分の限界をプッシュアップするような波に乗ろう!」
なんて偉そうなことを書いた。
書いた以上、
自分も実行しなきゃならんから、
やや東向きのウネリが当たっていそうな勝浦のリーフへ行ってみた。
こういう時は一人がいい!
「納品いってきま~す!」
てな感じで出かけるから、どうしたってひとりになっちゃいます。
潮が上げ込んできていてブレイクはイマイチ、
その代わり人も減り混雑もなく良い感じ。
ピークにタコさんが構えていて軽く挨拶、
「松部やって、それからアウトサイド(shot gun)行って、ここに戻って骨休め・・・・・」
なんていいながらセットの良い波を乗っていた。
昨日、偶然にも
「誰もがワイメアライダーじゃねぇんだから、おのおのが自分の限界にチャレンジしよう!」
みたいな事を書いた。
書いたことがすぐ現実になっちゃうことに少し驚いた。
タコさんは自分の限界をプッシュし続けてワイメアまで到達した。
今でこそ毎冬のノースショア詣でには行かなくなったみたいだけど、
まだまだチャレンジは続いている。
今年、還暦を迎えて、
今もなおその情熱は燃え盛っている。
アウトサイドの8ftはあろうかというセットを指して
「風も止んできたし、もう一回行こうかなぁ。一緒に行く?」
「あはは~、無理っすよ」
と、返すしかなかった。
ここにサーファーとしての資質に大きな壁がある。
そこをしっかり認識することはとても大事なこと。
おれはそういうのすごくよく理解している。
チンケなサーファーだな、って良く思うことがある。
だから昨日も書いたように、
「チンケなりに自分の限界をプッシュするような行動をしよう!」
そういうことを身をもって知らされた日だった。

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タコさんを一躍時の人にしたのは、ワイメアの20ftにチャレンジした写真が雑誌を飾った時だった。
たぶん僚友の岡野教彦さんが撮ったものじゃなかったかな?
それからもうひとつ、ドカリ!
ここはタコさんの独壇場だった。
今はテトラに覆われそのブレイクは失われちゃったのだけど・・・・・・

注釈

「ワイメアの写真撮ったのはノリヒコじゃなくて飯高君だよ!」とはご本人からの後日談、失礼しやした~!

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